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人生を全て捨て効果発動☆
19話あげました。これで次回からようやくこいし戦です。
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フランドール・スカーレットVS古明地こいし 5 地霊殿からの来訪者②
地霊殿からの来訪者②
幻想郷の地上と地底を結ぶ通路に2人の影があった。
重傷を負ったフランドールはまだ身体を自由に動かせる状態ではなかったからヤマメに背負われていた。
傷はすでに治りかけていたが、フランドールの魔力はおおきく消耗しそう軽々と動けるような体調ではなかった。

「…」

「聞きたいことが幾つかあるけど・・・先ず最初に貴方は何者?」

と、話切り出したのはフランドール。

「私はヤマメ。地底の…土蜘蛛の妖怪よ。あんたの敵じゃないってことは確かね」
「・・・2つ目、さっきのあいつらは一体何?」
「アレも地底の妖怪。地底の地霊殿に住むサトリの妖怪、古明地姉妹の妹。古明地こいしとその姉のペット達よ」
「サトリ・・・?聞いた事のない妖怪ね」
「地下に追いやられ、今は地上には居ない妖怪だからね。吸血鬼であるあんたが知るはずもないさ」

ヤマメはフランドールを背負いながらぴょんぴょんと木の枝と枝の間を掻い潜り、その足を止める様子は無い。

「3つ目・・・何処に向ってるの?」
「地霊殿」
「・・・今の奴等の本拠地じゃないの」
「それがそうでもないのよ。
 私にあんたを助けるように頼んだのは、その地霊殿の古明地姉妹の姉、古明地さとりだからよ」

古明地姉妹。
追いやられた種族、サトリとはどういう妖怪なのだろうか?
それを聞こうとして

「・・・見えたわ!」

ぽっかりと大きな口を空けた洞窟の入り口が目の前に現れた。
地底への入り口。暢気なことに「地底へようこそ!」などとふざけた看板も掲げられていた。

「あいつ等、追ってこないの?」

と、後ろを振り向く。
遥か向こうの空に、上空へ昇る煙が一つ・・・ ・・・二つ・・・三つ、四つ、五つ・・・!!
いくつもの煙が昇っていた。

「・・・多分今頃は弾幕ごっこ・・・もとい殺戮を楽しんでるんじゃない?」

ヤマメもその空を見て、軽くそう言い放った。
フランドールがさっきまで居た里で何かが起こっているのは・・・いや、何かではなく殺戮が起こっているのは確かだった。

「!」

フランドールの顔が一気に険しくなる。

「戻る!」

ヤマメの背中から降りようとするフランドール。
しかしフランドールの身体はヤマメの糸によってしっかりと身体を固定されていた。

「まぁまぁ」
「放して」
「まぁまぁ・・・待ちなさいよ。どうせ今あんたが行ったところでどうにもならないわよ。
 今の自分じゃ殺されるって事、さっきの攻防で分かってるんでしょ?」

ひしひしと感じていた。
さっきの攻防、もしこいしが遊びや試しでなくて、本気で殺しにきてたら・・・確実に死んでた。
フランドールのスペルの中でも2番目に強力なスペル、秘弾「そして誰もいなくなるか?」をあんな小業・・・
「弾幕のロールシャッハ」で軽く相殺された時点ですでに何かがおかしいのだ。
こいしの弾幕を見た限り、そこまでこいしの魔力は高くは無い。
いくら昼間、月が上弦だったことを差し引いてもそれでもフランドールのほうが力は強いはずなのにこうもあっさりと―――負けてしまった。
そう、逃げた。それは敗北を意味していた。

「自分でもわからない。・・・いつの間にか…こんな弾幕しか出せなくなっているなんて」

悔しい。
悔しい。
悔しい―――!

地下に篭っていたあの頃のように。
霊夢や魔理沙、妹紅や幻想郷のみんなの優しさを知らなかったあの頃の私なら。
壊して、壊して、無慈悲に壊して。
無謀にも吸血鬼を倒しに来た人間達、腕試しをに来た妖怪達。
鏖(みなごろし)だった。
泣き喚こうが、命乞いしようが関係ない。
いつもそんな奴等の心臓をワイングラスの上で握りつぶして、滴り落ちた血を味わうのが楽しみだったあの頃の私なら――。
血のドレスを着飾って血の口紅を口に塗り、独り死体の山の上でダンスを踊る―――。

――――そこまで考えて

「・・・うっ」

吐きそうになる。

「大丈夫?」

大丈夫、私はワタシよ。
他の誰でもない。

でも・・・意識が飛びそうだ。

「・・・大丈夫よ」

返答したフランドールの声を聞くと固定していた糸を解きフランドールを背中から降ろした。
フランドールが落ち着きを取り戻したからか、それとも自分の頭の上に吐かれたくなかったからかは知らないが。

「ひどい顔してるわ」

ハァハァ・・・
…真っ青な顔をして、フランドールは地面に跪く。

「ちょっと気分を悪くしただけ。少し休めば如何って事無いわ」
「・・・少し休んでいきましょう」

もうここまできていたら、フランドール自身にも原因は分かっていた。

太陽の光、月が上弦であることは確かにその原因の1つであったが、これほどまでの異常な身体の再生の遅れ、弾幕の弱体化、魔力の枯渇。
それにはもう1つ別の大きな原因があった。

吸血鬼に必要なあるものが圧倒的に足りないのだ。
フランドールがここ半年ほど摂取していなかったモノ。


それは―――人間の血に他ならなかった。


続く。

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